海外で、実際のプロジェクトに携わったり、講演をしていると、日本の建築や建築家に対する関心の高さに驚かされる。理由を探ると、単にシンプルなデザインが好きだというだけではなく、日本の建築は、自然にやさしい建築、自然を大事にする建築だ、という評価あるいは期待のようなものがその背景にあるのがわかってきた。ギリシヤ、ローマから二〇世紀のモダニズムに至るまで、西欧中心に動いてきた建築の歴史の大きな流れが、結果として今日の都市問題、環境問題を招いたのではないか。
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日本の建築的伝統が、その西欧的建築へのアンチテーゼとなりえるのではないか、という形での、日本建築への評価である。そのような高い評価のさらに先に、日本の建築デザインが、実際にも地球環境問題の解決に役立つのではないかという、科学的な期待が控えていたとしても、そう不思議ではない。地球環境問題が、ここまで深刻で切実になったら、自然と建築というテーマについて語れば、当然美学的な曖昧な説明だけでは満足できなくなり、科学的な側面に関心がいくのは当然の流れである。