子供は大人には見えないストレスを背負って帰ってくるのかも知れないのだから、なるべくなら、親が家にいて迎えてやりたいものだ、と、これは子の親としてそう思う。子供が日常的に誰もいない家に帰る、という事態は望ましいことではないだろう。しかし常に、ではなく、時としてであれば子供が自分で鍵を使って家に入る、ということも、1つの経験として、それなりの意味があるのではないか。もし、あらかじめ両親共に不在であることを予告されている場合は、子供はそれなりの心構えをして帰宅し、鍵で玄関の扉を開けて家に入ることを通して、外の社会とはっきり区別された自宅の存在を改めて感じとって、あ、これが自分の家だな、という思いを深くするだろう。
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これは鍵を使って自宅の中に入った際に大人でも感じることである。そういう時、人間は私的テリトリーとしての住居というものと、そこに帰属する自分の私的存在を否応なく意識させられるものだ。